摂食障害は幼少期での自閉症が原因?ロンドン大学の研究による新事実とは

健康

こんにちは、Soi(@soieigo_27)です!

今回は、

摂食障害自閉症は関係があるの?

摂食障害の原因はなに?

と考えている方に役立つかもしれない情報、摂食障害は幼少期での自閉症が原因なのか?について解説していきます。

今回の研究はロンドン大学が自閉症と摂食障害の関係について調査したもので、5,381人の子供を長期にわたり追跡した結果です。

私のブログでは、他にも日本語には訳されていない海外記事を翻訳し紹介しております。一人でも多くの人に、有益な情報を共有できればと思っています。

【Soi】=国立大英米文学出身、在学中多数の英米文学を翻訳。英検1級。

それではさっそく見ていきましょう!

この記事を書いた人
Soi

英検1級、TOEIC950、国連英検A級、認定英語コーチ。留学経験なし。
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摂食障害の原因について

ロンドン大学での最新の研究によると、自閉症の特徴を持つ子供は他の子供よりも、摂食障害を発症する可能性が高いということが明らかになりました。

以前の研究では、摂食障害のある成人の20-30%が自閉症、子供や若者の場合は3-10%が自閉症であり、自閉症と摂食障害は同時に発生する可能性があることがわかっています。

しかしながら、自閉症的特徴が摂食障害の後に来るのか、それとも前に来るのかは明らかにされていませんでした。Child Psychology and Psychiatry誌に掲載された新しい研究では、幼少期の自閉症的特徴が、摂食障害より前に来るため、自閉症が摂食障害を引き起こすリスク要因になる可能性が判明しました。

この研究を率いるロンドン大学精神医学のFrancesca教授は以下のように述べています。「7歳時点で自閉症的特徴を持つ子供は、他の子供よりも青年期に摂食障害の症状を発症する可能性が高いことが分かりました。ほとんどの研究では、追跡調査ではなく、その時々で被験者を確認していたため、自閉症が摂食障害のリスク要因となるのか、それともその逆なのかが分かっていませんでした」

幼少期から青年期の子供への調査研究について

この研究は、ブリストル大学の群研究の一環として生誕から研究に参加した5,381人の被験者が含まれています。研究者らは、7、11、14、16歳で自閉症の社会的特徴があるのか、14歳で摂食障害(断食、無理な嘔吐、長期ダイエット、過食)が見られるかを検討しました。

研究グループでは、女の子の11.2%が前年で少なくとも1つの摂食障害を報告した(月に1度が7.3%、週に1度は3.9%)のに対し、男の子は3.6%(月に1度は2.3%、週に1度が1.3%)でした。

摂食障害が見られる青年期の子供は、7歳までに高い確率で自閉症の特徴が見られました。これは、自閉症が摂食障害に先行していることを示唆する結果となっています(摂食障害は7歳時点ではほとんど起きなかったため)。7歳で自閉症の特徴が高かった子供は、14歳で週に1度、摂食障害を引き起こす可能性が24%高くなりました。追加分析では、14歳での摂食障害は、16歳までに自閉症レベルを増加させてはいませんでした。

この研究では、関係の背景にある理由は調査していませんが、研究者は自閉症の子供たちは社会的コミュニケーションや友達作りに問題を抱えている可能性があり、それが若年性うつ病や不安感を高めているのではないかと指摘しています。摂食障害は、これらの感情的困難に対処するための機能不全から生じる可能性があります。

今後の考察と研究者の見解

また他の自閉症的特徴、例えば思考の硬直化、固定化された行動、異常な感覚処理、反復行動が摂食障害に関連している可能性もあります。

同じくこの研究を率いるWilliam教授は以下のように述べています。「我々の次なるステップは、なぜ自閉症的特徴を持つ子供が、高確率で摂食障害を引き起こすのか、そしてそれらの子供がどのようにして摂食障害を発症させないようにできるのかを深めていくことです。」

無食欲症の女性の5人に一人は高い確率で自閉症的特徴を持ち、現在の摂食障害治療法ではほとんど改善が見られないというエビデンスがあります。自閉症と摂食障害のどちらをも持つ人には、別のアプローチでの治療法が求めらるべきだということです。

Glyn教授は以下のように述べます。「自閉症の子を持つ親や世話係は、その子供は摂食障害を発症するリスクが高いということを認識しておく必要があります。摂食障害的行動に注視したり早めのヘルプを求めることが有効になってきます」

摂食障害慈善団体”Beat”の重役Tom Quinn氏は次のようにコメントしています。「自閉症の人が摂食障害のリスクが高いことを特定するこの重要な研究はありがたい。摂食障害の治療には早期の介入が非常に重要です。この研究が親や臨床医に摂食障害の早期発見を促し、必要な支援を受けさせる助けになることを願います。研究者にはさらなる研究を進めてもらい、自閉症を持つ子供にどのようにして摂食障害にならないようにするかを調べていただくことをお願いします」

おわりに

摂食障害は幼少期での自閉症が原因なのか?についていかがでしたでしょうか?

摂食障害は過度のストレスが原因だとよく言われますが、実は7歳時点の幼少期に自閉症を発症している子供は、青年期で摂食障害を引き起こす確率が高くなるということです。

つまり、摂食障害の早期発見をするには、自閉症の子供をより鋭く観察しておくことが大切だということですね。

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