外国語学習の科学【本要約】学習成功者になるために読むべき一冊

英語、韓国語、中国語など外国語を学ぶ人は多く、また日本語教育に携わる人も増えている。だが、各種のメソッドや「コツ」は果たして有効なのだろうか。言語学、心理学、認知科学などの成果を使って「外国語を身につける」という現象を解明し、ひいては効率的な外国語学習の方法を導き出す、「第二言語習(SLA)」研究の現在を紹介する。
(外国語学習の科学:白井恭弘)

こんにちは、Soi(@soieigo_27)です!

今回は、『外国語学習の科学:白井恭弘』の感想、要約をまとめていきたいと思います。

先日このようなツイートをしました。

https://twitter.com/soieigo_27/status/1317391607528783872?s=20

私は『外国語学習の科学』を大学の頃に読みましたが、英語学習をするなら必ず読んでおきたい一冊です。

著書は冒頭で取り上げた説明から始まり、まさに第二言語習得について語られています。

外国語学習の科学って結局何が言いたいの?

外国語の習得にはどういう勉強がいいの?

という方にも参考になれば幸いです!

外国語学習の科学について

『外国語学習の科学』では、第二言語習得(SLA)という外国語習得に関して、科学的に正しいと証明されている研究を用いて「学習者」と「教育者」の視点から考察されています。

boyちゃん
boyちゃん

第二言語習得って何だっけ?

第二言語習得論は英語ではSecond Language Acquisition(SLA)と呼ばれ、日本ではあまり馴染みはありませんが、欧米で外国語学習について科学的に研究している分野では盛んに取り扱われるものです。

『外国語学習の科学』では、主にこれらについて考察されています。

外国語習得に成功しやすい人
どのようにして外国語は身につくのか
効果的な外国語学習について

外国語学習者なら必ず押さえておきたいこれらの疑問について、様々な研究を用いて外国語習得に関して解説しています。

ちなみに第二言語習得について他の著書もまとめておりますので、こちらもよければ参考にしてみてください。

それでは、外国語習得に成功しやすい人はどういった人なのか、について見ていきましょう。

外国語習得に成功しやすい人

日本人が英語ができない、もう一つの大きな理由には、動機づけの弱さがあります。つまり、日本にいれば、英語が使えなくても実際問題としては困らないのです。
(外国語学習の科学:白井恭弘)P73

引用にあるように、動機づけが弱い日本人は英語学習に失敗しやすいということです。

つまり、逆で考えると動機づけがしっかりしている人は英語学習に成功しやすいということになります。動機づけとはつまりはモチベーションのことですね。やろうと思ったけど3か月も続かない、そういう人は外国語学習に成功しません。

それではどのように動機づけを高めればいいのか?動機づけにも2種類あります

統合的動機づけ

統合的動機づけとは、学習する言語の国の人や文化に理解を示しており、もっと知りたいと思うなど精神面でのつながりがあるパターンです。

例えば、将来金髪美人と付き合いたいと思う人は英語を本気で学ぶでしょうし、ある韓流スターが大好きな人は韓国語をあっという間にマスターしてします、という感じです。

この統合的動機づけが高い学習者は、外国語学習に成功しやすいといわれています。

道具的道具づけ

道具的動機づけとは、例えばTOEICで800点を取れば昇給するとか、英語のテストで100点取れば1万円もらえるなど、一種の物理的な恩恵を受けるパターンです。

これを利用するには、例えば無理やり資格試験に申し込むとか、周りに100点取ると宣言するなどが有効だと思われます。

それでは次に、四技能を用いた効果的な外国語学習法について見ていきましょう。

効果的な外国語学習法について

アメリカの大学で中級スペイン語の学生に対して、三つの異なった教え方をして、その効果を調べました。その三つは、(1)リーディング、(2)リーディング+ディスカッション、(3)文法と英作文で、どれもどれも授業はスペイン語で教えられました。開始前と開始後のテストの得点を比較したところ、得点の上昇は、(2)のリーディング+ディスカッションが最もよかったのです。
(外国語学習の科学:白井恭弘)P103

効果的な外国語学習についても著書では多く取り上げられておりますが、引用では四技能学習を比べ効果が出やすいと思われる方法を引用しました。

皆さんはオンライン英会話はしておりますでしょうか?個人的にもオンライン英会話は非常におすすめなのですが、どのようにオンライン英会話を活用できるのか、について当てはめることができると思います。

引用の(1)はリーディングのみ、(2)はリーディング、スピーキング、リスニング、(3)はリーディング、ライティングになります。

最もテストの成績が良かったグループは(2)のグループだったことから、多くの四技能を使用して学習することが、効果的な外国語学習と言えるということです。

私もオンライン英会話をする時は、ニュースをリーディングし、それについて講師とディスカッションするという形式を取っています。このやり方を続けていくと、効果的に外国語学習を進めていくことができるということを示していますね。

ちなみに、初心者が外国語を習得するための正しい学習手順についてはこちらで詳しくまとめていますので、よければ参考にしてみてください。

おわりに

『外国語学習の科学』についていかがでしたでしょうか。

外国語学習というのは、むやみやたらに勉強したり、とりあえず単語を大量に覚えたりという荒療法ではなく、科学的に正しいと証明された学習法をしっかり守って勉強すれば効果的に結果を得ることができます。

この記事ではほんの一部の紹介しかできていませんので、気になった方はぜひ著書を手に取ってみてくださいね^^

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